2019年のバイク死亡事故数は、全国で510人。交通事故死者数のおよそ15.9%を占めている。一見高いように思うかもしれないが、これでも近年10年の中では、17%ほどだった平均よりは下がり傾向にあるのだ。
なお、全国での比率は15.9%だが、東京都内では21.1%になる。基本的に東京都内では、全国よりもバイクでの死亡事故割合が多くなり、大体平均で5~10%ほどは高い傾向だ。
この点を踏まえながら、バイクでの死亡事故が起きやすい時間帯や死亡原因などを見て、今後の安全に役立ててほしい。
通勤時間はもっとも危険
バイクでの死亡事故は、出勤と退勤時で50%近くになる。これは単年でも5年平均でも傾向として表れており、気を付けるべき事柄と言えるだろう。
出勤と退勤時、いわゆる通勤に関わるところで死亡事故が多いのは、やはり時間への焦りなどがあり、安全をおろそかにしてしまうからと考えられる。
また、自分以外にも通勤で急いでいる人間がいれば、それだけ事故は発生しやすい。通勤の際こそ、時間にゆとりを持って焦らずに運転しよう。
また、事故の発生時間帯で最多なのは午前6時~8時。朝での事故はさまざまな要因があるが、早い時間帯だと道も空いていてスピードを出しすぎるなどの要因もあるだろう。
いずれにせよ、朝。特に出勤の際は細心の注意を払うべきと心がけるべきなのだ。
事故のパターンは単独事故が最多
基本的にバイク事故で最も多いのは、単独事故。これはスピードを出しすぎてしまってコントロールを失うケースで多い。また、右折時での事故がそれに続く。
カーブへ入る際や交差点での安全確認が不十分だと、最悪のケースになりやすい。ここも気を付けておきたいところだ。
事故の年齢層は25歳以下と40代が多い
免許を取って運転を楽しんでいる時期と慣れた時期と考えることもできる。あくまで推測ではあるが、ついスピードを出しすぎてしまったり、慣れから安全運転を疎かにしたり、ということがあれば気を付けたい。
事故での致命傷
頭部・胸部へのダメージは、死亡を招く要因となる。事故が起きた際、ヘルメットが脱落していたというケースも多いため、ヘルメットのあごひもは丁寧に締めておく必要があるのだ。
加えて、胸部プロテクターも着用することで安全性を高められる。事故は起こしたくて起こすものではない。だからこそ、事故を起こさない運転を心がけ、さらに自衛のための装備はしっかりと行うのだ。
ぜひ参考にしてほしい。