愛知県で自転車もヘルメット着用が努力義務に

自転車のヘルメット着量努力義務について愛知県が条例に定める

自転車による事故、しかも大きな傷害事故や死亡事故につながるケースが増えているため、徹底した対策が求められるようになっている。
その流れの一環として、愛知県では2021年10月から、自転車であってもヘルメットの着用努力義務が条例で課せられるようになった。
あくまでも努力義務であるため、着用していないからといって即時に罰則が科せられることはないが、やはり法律上のルールとして守るべきであるし、何よりも自分を守るためにも必要なことだ。

ちなみに愛知県のこの条例では、ヘルメットを着用することに加えて、自転車向けの損害賠償責任保険へ加入することが義務付けられている。
これは、自転車を運転している時に他の人にぶつかるなどして、死亡事故や傷害事故につながった際に補償される保険のことで、自動車の任意保険と考え方は同じである。

こうした動きは全国でも見られ、条例などでルール化していなくても、積極的にヘルメット着用をするように促している。
これは、自転車事故によって頭部を強打して、重大な事案に発展しているケースが目立っているからだ。

自転車における死亡事故では、頭部を路面や自動車のボディーにぶつけることで発生している。
これを防ぐためには、ヘルメットの着用が何よりも有効な手段である。
バイクを運転するライダーであれば、その違いは身をもって感じているはずだ。

特に子育てをしている親の場合、自分だけでなく後部に子どもを乗せて自転車で走行することがある。
ただでさえ転倒のリスクがある自転車だが、後ろに子どもを乗せているとさらにバランスが悪くなり、転倒の危険はさらに高まるのだ。
運転している親もそうだが、後ろに乗っている子どもは急に転倒し路面などに投げ出されるわけで、より傷害や死亡の危険が高まる。
そのため、運転する人だけでなく、後ろに乗る子どもにもヘルメットを着けさせる必要もあるのだ。

頭部を守るためのヘルメットの重要性

前述の通り、自転車による死亡事故の多くは路面や自動車の車体に頭部をぶつけることで起こる。
それを防ぐためには、ヘルメットの着用が非常に重要なのである。
ある調査によると、ヘルメットを着用した状態で頭部を打つような事故に遭っても、死亡事故にまで至る割合は4分の1にまで減ることが分かっている。
これは当然、運転する人だけでなく一緒に乗る子どもでも同じである。

ヘルメットは単に頭に載せているだけでは意味がなく、しっかりと着用しなければならない。
額が隠れる程度までしっかりと深くかぶり、あごひもをきちんと締め付ける。
その強さは、あごとひものすき間に指が2本くらい入る程度にすると良い。