中古バイクの販売台数は3年ぶりプラスに転じる

2021年の1年間のの中古車販売台数が、全国軽自動車協会連動会によって発表されています。
それによると、126ccから250ccまでの軽二輪の区分に属するモデルで、中古車の販売総数は13万3,364台となっています。
この台数は、前年比で03パーセント増であり、3年ぶりにプラスの数字に転じています。

これにはいくつかの理由が考えられます。
まず、新型コロナ感染症の影響が強く出ていると考えられます。
公共交通機関での通勤を避けて、自分で運転できるバイクを使いたいという人が増えて、バイク全体の売り上げ台数が増えているのです。

また、単に日常使用だけでなく、レジャー目的でのバイク利用も増えています。
やはりコロナ渦の影響で、人が密集する場所に出かけることを避ける人が多くなって、バイクでツーリングをしたりアウトドアを楽しんだりする人が増えました。
そのため、単に燃費が良くて移動に便利という原付バイクだけでなく、少し上のクラスのバイクの販売が急伸しているのです。

こうした状況は新車販売にも影響を与えているのですが、特に中古車の取引が増えたのにはさらに理由があります。
それは半導体の供給不足によって、バイクメーカーが生産体制を縮小せざるを得なくなったことです。
新車として販売できる台数そのものが減ったため、その分中古車のニーズも高まったのです。

こうしたニーズの高まりに加えて、そもそも流通できる台数に限りがあるという状況は全体的な価格押し上げにもつながりました。
すべてのモデルではありませんが、以前よりも中古車販売相場が上がっているものも多く見られるのは、こうした背景もあるのです。

メーカー別の中古バイク販売台数

2021年の中古バイク販売をメーカー別に見てみると、第1位はホンダで4万5,351台で前年比6.4パーセント増となっています。
2位はヤマハで3万8,760台で、前年比2.5パーセント減となっています。
第3位はカワサキで2万3,556台で前年比6.3パーセント減、スズキは4位となり2万1,178台で、前年比0.02パーセント減となっています。
このように、国内メーカーについてはホンダが一人数字を伸ばしている状況です。
新車販売台数でもホンダは躍進していますが、中古車ではホンダの定番シリーズに人気が集まっているため、他のメーカーよりも人気が高いのです。

その代わりに、輸入車の台数が伸びていて4,499台で4.6パーセント増となっています。
ツーリング目的などレジャー目的での購入も増えて、欧米メーカーの中古車販売が伸びたことが背景にあります。
少しずつユーザーの購入パターンが変化しつつあることを伺わせる数字となっています。